あけぼのの銀座、日の中の銀座、たそかれの銀座

katakanize2009-09-13

6日、銀座。かげわたり鈴木君・Nさん夫妻の結婚式&披露宴。

撮影担当の自分は、出席者全員のビデオコメントを収めるために終始ちょこまかと動き回りまくりで、来客の皆様におかれましてはさぞかしジャマくさかったことだろうと存じますが、なんていうかイイ画が撮れたと思う。言わずもがな、単純に視覚的な意味合いじゃなくて。てか、あれだけ沢山の人のカンバセをいっぺんに撮るってことも滅多にあるまい。貴重な経験でした。


余興として、かげわたり現メンバー+yukoさん+T君で、パン作りが趣味だというNさんへのプレゼントソング『パンの歌』を演奏。ボーカル:家常、ギター:鈴木、ピアニカ:宮嶋、ジャンベ:谷川、グロッケンシュピール:ミヒャエル、タンバリン・カスタネット:yuko、ハーモニカ:T君。もっと緊張するかなーと思ってたけど、だいぶリラックスして楽しんでやれたのが何より。演奏後、新婦側の親戚の方に「面白かったよ」と声をかけて貰えたのが嬉しかった。

なんであれ、新郎新婦ふたりが終始笑顔だったのが、実に良いことじゃあないかと思いました。ベタなアレですが、末永くお幸せに。


銀座と言えば、先日は彼女共々ひさびさに銀座あたりをブラブラうろついてきました。


で、松屋銀座のデザインギャラリー1953に、前からちょっと気になってた『俳グラや 佐藤晃一 掛軸展』を観に行く。俳句+グラフィックの融合と、モダンインテリアとしての掛軸の再解釈の提示、てな内容の展示。シュールな文言と抽象的なグラフィックが重なると、不思議とそれらの指し示すイメージが浮かんでくるというか、ナンセンスが有意味化するひとつのありようを見せつけられる感じで、興味深かった。なんとなく、放哉の句の世界に近いものを感じたりもした。


松屋を出て、東銀座方面へ。彼女の行きたがっていた『FRED & PERRY』に。名前が紛らわしいが、こっちのブランドとは一切関係ありません。輸入雑貨・文房具を中心に取り扱うセレクトショップ。このたぐいのお店って、ここ数年都内の路地裏の雑居ビルあたりに一気に増えてきた感があるけど、経営者のスタンスが場の雰囲気に如実に現れる業種だよなあ、と思う。以前立ち寄ったとあるお店は、商品のラインナップやらレイアウトやら接客態度から全体的にスノッブな匂いが漂いまくりで、どうも勘違い入ってる感じがして好きになれなかった。その意味で言えば、ここはすごく居心地が良かった。なんか、つとめて丁寧に商売してるって感じがした。


軽く昼飯採ったのち、中央通り方面に戻って、gggへ。『銀座界隈隈ガヤガヤ青春ショー 〜言い出しっぺ横尾忠則灘本唯人宇野亜喜良和田誠横尾忠則4人展』(長い!)を観る。横尾さんってイラストレーター乃至画家の印象が強かったんだけど、グラフィックも面白かった。ラジカルさは通底してるんだけど、だいぶ抑制されているというか、思った以上に理詰めで制作されている感じ。一番気になったのは和田さんの作品・広告群。すごく洒脱というか、都市的。なんだけど、いい具合に野暮ったくもありテキトーでもあるような。安直に巧いとか綺麗とは言わせない感じ。どことなくサヴィニャックに近いものを感じた。


散策がてら、日比谷〜大手町〜竹橋と経由して神保町へ。古本屋渉猟するも特に収穫なし。ブックダイバーの場所が思い出せず、無駄に行ったり来たりする。やっと見つけた店頭では筒井康隆の『家族八景』が叩き売りされていたので、何だか懐かしくなり、彼女に押し売り気味に薦めてみたりする。店内の飲食コーナーで茶でもシバくか、という自分の提案は敢えなく却下されたので、珈琲屋2軒ほどハシゴして、小川町で解散。なんだかやけに歩き回った一日だった。